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ひな祭りの歌詞が怖い?本当の意味と間違いについても!

ひな祭りの歌詞が怖い? 本当の意味や間違いとは_000001

『あかりをつけましょ ぼんぼりに~♪』という歌が街中から聞こえてくると、春の訪れを感じます。

 

ひな祭りとは、女の子の健やかな成長と幸せを願う、桃の節句の行事。

ところが、定番と言えるひな祭りの歌詞が怖いという噂があるのです。

タイトルが『うれしいひなまつり』なのに、怖いと言われているのはなぜなのでしょうか。

そして、歌詞に間違いがあるとも言われています。

どういうことなのでしょう?

ひな祭りの歌詞が怖いと言われている理由、そして間違いとは

詳しく調べてみました。

この記事の内容

  • ひな祭りの歌詞って怖いの
  • ひな祭りの歌詞の本当の意味
  • ひな祭りの歌詞は間違っている

ひな祭りの歌詞が怖い?

ひな祭り

ひな祭りの歌詞を、全部思い浮かべられますか?

恐らく、すぐに頭に浮かぶフレーズは、一番の歌詞ではないでしょうか。

『うれしいひなまつり』は、四番まであるので、まずは歌詞からみていきましょう。


あかりをつけましょ ぼんぼりに
おはなをあげましょ もものはな
ごにんばやしの ふえたいこ
きょうはたのしい ひなまつり


おだいりさまと おひなさま
ふたりならんで すましがお
およめにいらした ねえさまに
よくにたかんじょの しろいかお


きんのびょうぶに うつるひを
かすかにゆする はるのかぜ
すこししろざけ めされたか
あかいおかおの うだいじん


きものをきかえて おびしめて
きょうはわたしも はれすがた
はるのやよいの このよきひ
なによりうれしい ひなまつり

引用元:Uta-Net

『うれしいひなまつり』は、サトウハチローさん作詞、河村光陽さん作曲の童謡です。

 

お子さまのために買ったひな人形を、家族全員で飾ったときの喜びをスケッチしたもの。

幸せな風景が浮かんできそうなのになぜ怖いと言われているのでしょう?

 

ひな祭りの歌詞が怖いと言われているのは、二番の歌詞が原因のようです。

『およめにいらしたねえさまに よくにたかんじょの しろいかお』

この部分です。

 

サトウハチローさんには、大好きな四つ上のお姉さんがいらっしゃいました。

そのお姉さんが、嫁ぎ先が決まっていた矢先、結核になり、18歳という若さで他界

 

この歌詞は、お姉さんを偲んで作られた鎮魂歌だという諸説が。

色の白いお姉さんを思ってと言われていますが、病気で青白くなってしまったイメージを重ねているとも。

 

ひな祭りの歌詞が怖いと言われている背景には、実は悲しい現実があったのですね。

 

もう一つ、四番の歌詞にも恐ろしい説が。

ひな祭りのルーツは、流し雛だと言われています。

流し雛とは、木の葉など人の形に模したものを、無病息災を願いながら流すというもの

 

かつては、本物の人間が綺麗な着物で着飾って、身代わりとして川に流されていたのだとか

身代わりとなる女の子が、綺麗な着物を着て、準備をしているという説もあるのだそうです。

本当なら、ひな祭りの歌詞、怖いですよね。

ひな祭りの歌詞が怖い理由

  • 歌詞を書いたサトウハチローさんのお姉さんが、嫁ぎ先も決まっていた最中に病気で亡くなられたことへの鎮魂歌説
  • 無病息災を願うあまり、きれいな着物を着た女の子が身代わりに川に流された説

ひな祭りの歌詞の本当の意味は?

ひな祭り

ひな祭りの歌詞が怖いと言われている理由はわかりましたが、本当の意味は何なのでしょう?

まず始めに、ひな祭りとは、お殿様とお姫様、つまり、天皇皇后さまの結婚式のことです。

 

昔は、夜の9時から11時の間に行われていました。

ですので、明かりであるぼんぼりに灯をともします。

そして、厄除けや不老長寿の意味の込められた桃の花を飾りましょう。

すると、五人の演奏者の笛や太鼓の音色が聞こえてきました。

ひな祭りの始まりに、胸がわくわくします。

これが、一番の歌詞の意味です。

 

次に、二番の歌詞をみていきましょう。

お殿様とお姫様が、おすましの顔をして、並んで座っています。

幼い頃からお姫様をお世話してきた三人官女

その一人が、嫁いでいった色の白いお姉さまに、よく似ています

ここは、ひな祭りの歌詞が怖いと言われているところ。

 

しかし、せめて歌の中で嫁がせてあげようという思いも込めて、この歌を作ったとも言われています。

 

三番の歌詞では、中の様子が描かれています。

金の屛風に、ぼんぼりの灯りが春風に揺れている様子が、映っています。

金の屛風には、これからの二人の人生が光り輝きますようにという意味があるそうです。

 

普段は位の高い職務をされている右大臣も、白酒を飲んで、赤ら顔で楽しんでいます。

ここまでは、ひな人形や飾りについて歌われていました。

 

四番では、ひな祭りを楽しむ女の子の気持ちが歌に。

普段の着物とは違う着物を着て帯を締めて、晴れ姿になった私が、今日の主役。

3月の心地良い春の日にひな祭りができて、とても嬉しいです。

 

歌詞の意味をみていくと、身近なはずのひな祭りについて、知らないことばかりでした。

ひな祭りの歌詞が怖いとは、感じられなかったです。

ひな祭りの歌詞が間違いってどういうこと?

ひな祭り

実は、ひな祭りの歌詞には間違いがあるのです。

作詞のサトウハチローさんもその間違いはご存じだったようで、誰よりも気にしていたと言います。

サトウ家では、この歌の話はタブーとなるほどに、嫌っていたそう。

間違ってる歌詞は、二か所あります。

一つ目は、二番の歌詞の『おだいりさまとおひなさま』です。

本来、お内裏様というのは、男雛と女雛、お二人の総称になります。

お雛様というのは、ひな人形全体を指しているものなのです。

私もですが、間違っていると知らなかった方も多いかも。

 

二つ目は、三番の歌詞の『あかいおかおのうだいじん』です。

ひな人形の左右は、お殿様から見ての左右になります。

そうすると、顔を赤くしているのは、左大臣になるのです。

サトウハチローさんは、ご自身から見て右だったので、右大臣と勘違いされたのでしょうね。

訂正したいと考えられた時には、広く知れ渡っていたということです。

 

間違いを指摘されることもあったそう。

ですが、『子供たちが歌ってくれるから、プラスマイナスゼロじゃないか』と言っていたとか。

ひな祭りの歌詞の間違い箇所

  • お内裏様とは雛人形全体のことで、お内裏様とお雛様という表現は間違い
  • 顔を赤くしているのは右大臣ではなく、左大臣

ひな祭りの歌詞が怖い?本当の意味と間違いについても!:まとめ

ひな祭りの定番として歌われている『うれしいひなまつり』。

ひな祭りの歌詞が怖い理由を知った時は、不気味さすら感じました。

しかし、その背景には、悲しくも優しい、サトウハチローさんの想いが込められています。

昔からお馴染みのひな祭りですが、本当の意味を知ることで、身近に感じられるようになりますよね。

間違いがあったからこそ、私は更に理解を深められました。

その間違いを、サトウハチローさんは気にしていらっしゃいましたが。

怖いという噂や、歌詞の間違いがあろうが、定番ソングとして根付いています。

これから先もずっと、愛され続けるひな祭りの歌となるでしょう。

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